大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)766 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士富岡秀夫の上告理由第一点第二点について。

しかし、原判決は、第一審判決がその挙示の証拠に基き上告人と被上告人の母D

とが慇懃を重ねた上Dが被上告人を分娩するに至つた経過を認定した点を引用しつ

つ、更に右に附加して、その挙示の証拠により被上告人が右両者の間の子たること

を推認させるに足る判示事情を認定しているのであつて、上叙の証拠に照せば上叙

の認定は是認できる。そして事実裁判所は、証拠の取捨判断をなすについては、自

由な裁量に任されているのであるから、原審が所論の証拠を採用せず、また採用し

ない理由について何ら説示しないからといつて、そこに法令違背のかきんありとい

うを得ないし、また公平を欠くものとも言うを得ない(従つて、所論違憲の主張は

その前提を欠くわけである)。ひつきようするに所論は、原審の専権に属する証拠

の取捨評価並びにこれに基いてなされた事実認定を非難するものでしかなく、採用

に値しない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとお

り判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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